ジャック・カロ
悪魔の誘惑に苦闘するキリスト教隠者アントニウスの姿は多くの芸術家にインスピレーションを与えて来た。このドキュメンタリーでは、17世紀に活躍したフランス・ロレーヌ地方出身の銅版画家ジャック・カロが初期と晩年に制作した2枚の「聖アントニウスの誘惑」をクローズアップする。
ジャック・カロの描く狂気的かつ悪魔的な世界をフランス国立図書館版画部門主席学芸員マキシム・プレオが詳細に解き明かす。また自身も版画家であるプレオがカロの用いたエッチングの技法をデモンストレーションしながら解説する。
現代版画家エリック・デマジエールは、カロの最初の「聖アントニウスの誘惑」を彼自身の解釈で1993年に再現した。